信越化学工業株式会社(所在地:東京都千代⽥区、代表取締役社⻑:斉藤 恭彦 以下、「信越化学工業」という)は、「TECHNO-FRONTIER 2024 – 第42回 モータ技術展」(2024年7月24日~7月26日、会場:東京ビッグサイト)に出展し、最高峰の磁気特性を備えた「信越ネオジム磁石Nシリーズ」の粒界拡散シリーズなどを展示紹介しました。
信越化学工業は、1926年に信越窒素肥料㈱として発足。現在では、生活環境基盤材料、電子材料、機能材料、加工・商事・技術サービスの4つの分野で事業を展開しています。産業や生活に欠かせない基本素材となる塩ビ、半導体シリコンでは世界シェアトップ、シリコーンは国内シェアトップなど、数多くのトップシェア製品を持っています。
ネオジム磁石(希土類磁石)は、レアアース(希土類)と呼ばれる重金属元素を含有する永久磁石の一種で、フェライト磁石と比べて磁気特性が大きく、強力な磁気回路、あるいは省エネルギー、省スペースの磁気回路等に使用されています。
一方、ネオジム磁石は一般的に高温に弱く、完全に磁力を失ってしまうキューリー温度はフェライト磁石が約450度、サマリウムコバルト磁石約700度であるのに比べ、約300度程度となっています。
信越化学工業では、粒界拡散技術により、高特性と耐熱性を両立した理想の磁石「信越ネオジウム(Nd)磁石Nシリーズ」を開発しました。
高特性レア・アースマグネットの中でも最高峰に位置するのが、ネオジウム(Nd)、鉄(Fe)、ボロン(B)を主成分とする「信越ネオジウム(Nd)磁石Nシリーズ」です。その原料はレア・アース元素の中でも比較的資源が豊富なNdとFeが主体で、高性能と低コストを両立させた希土類磁石の代表製品として、その応用範囲は日々拡大しています。
耐食性においても、Niメッキ、エポキシ塗装、無機系塗装など、各用途に最適な表面処理を施すことで「信越ネオジウム(Nd)磁石Nシリーズ」は、あらゆる用途で最高のパフォーマンスを発揮する高特性磁石です。
・HV(ハイブリッド自動車)、EV(電気自動車)、FCV(プラグインハイブリッド自動車)用駆動モータ&発電機
・電動パワーステアリング用モータ
・産業用モータ(サーボモータ、リニアモータ)
・家電用モータ(エアコンコンプレッサー、洗濯機、掃除機等)
・デジタルカメラ・スマートフォンカメラ用アクチュエーター
粒界拡散合金法は保持力の向上に有効な重希土類元素(HRE)を磁石表面から内部へ拡散させ、主相粒子の粒界近傍に最適配置させる技術です。それにより、従来法よりも少量のHREで数グレード上の抗耐熱・高残留磁束密度を持った磁石を実現できます。
高特性に特化した素材磁石とそれに最適化した粒界拡散技術の組み合わせにより、最高特性を有する『H-粒界拡散シリーズ。
耐熱性の向上を狙った素材磁石の改善と、それに合わせた粒界拡散技術の改良の結果、Dy(ディスプロシウム)を用いた粒界拡散で従来の拡散材に相当する『E-粒界拡散シリーズ』の開発に成功しました。
移動体用モータには小型高出力で低損失が求められます。
信越化学工業では高特性磁石材料を開発、損失低減のための分割磁石や、モータの高出力化に寄与するハルバッハ配列磁石を提供し、お客様の要望に応えています。
高速回転するSPMモータの磁石には過電流が発生します。分割磁石の分割方向による過電流損失低減効果はモータの種類によって異なります。信越化学工業では分割方向をモータの軸方向や周方向など、お客様のご要望に合わせた分割磁石を製作しています。
※SPMモータ(Surface Permanent Magnet Motor):ロータの表面に磁石を張り合わせた形状をもつ、回転界磁形式の同期モータ。
磁石の並べ方にハルバッハ配列があります。磁石の磁化方向角度や配列方法により表面地場強度を高くしたり、磁場分布を変える等の効果が得られます。信越化学工業では、ハルバッハ配列用の磁石を製作、お客様の製品性向上に寄与しています。
出展社 | 信越化学工業株式会社 |
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住所 | 〒100-0005 東京都千代田区丸の内一丁目4番1号 |
URL | https://www.shinetsu.co.jp/jp/ |
展示会名 | TECHNO-FRONTIER 2024 – 第42回 モータ技術展 |
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展示会概要 | 精密機器から産業機械まで、あらゆる分野・用途に不可欠な“モータ”に関する最新・最適のソリューションが一堂に会する国内唯一の専門技術展 |
会 期 | 2024年7月24日(水)~26日(金) |
会 場 | 東京ビッグサイト |
住 所 | 〒135-0063 東京都江東区有明3-11-1 |
主催者 | 一般社団法人 日本能率協会 |