清水建設(株)<社長 井上和幸>は、現場敷地内での移動に伴う負担軽減を目的に、敷地面積が広大になる土木工事現場を対象に電動キックボードを導入し、現場内の移動に活用します。第一弾として、当社が福岡市内で施工中のUR箱崎南雨水幹線築造工事作業所に試験導入し、利用者から好評を得ています。
電動キックボードは、モーターとバッテリーを搭載したマイクロモビリティで、電動型の新たな乗り物として注目されています。都市部で普及すれば、交通渋滞の緩和にも繋がることから、福岡市などの自治体では、公道を使った電動キックボードのシェアリングサービスについて、その有効性を実証する実験を始めています。
一方、広大な敷地を有する土木工事現場では、現場内の移動が作業効率化の課題の一つになっています。徒歩や自転車は環境負荷がかからない移動手段ですが、移動者の体力を消耗し、相応の移動時間もかかります。また、自動車は便利ですが、環境負荷とコスト面に課題があります。そこで当社は、快適・爽快に移動でき、エコでコスト負担が少ない電動キックボードに着目し、現場への試験導入を進めることにしました。
UR箱崎南雨水幹線築造工事作業所は、移転した九州大学の広大な跡地(福岡市東区)が現場敷地になっており、事務所と現場は1km近く離れています。この距離を移動者の言葉に置き換えると、「歩くと10分はかかる」「自転車なら3分だけど何度も往復すると疲れる」「車なら1分。でも車までは」となります。同作業所では、常駐している7人の当社従業員のうち5人が頻繁に両地点を往復することから、5台の電動キックボードを導入し、敷地内での移動に活用しています。
導入に際しては、電動キックボードが備えているGPSと通信機能を活用し、最高速度を自転車の平均的な速度より10km程度速い25kmに制御し移動を効率化するとともに、走行に適さないエリアではアクセルを無効化し、車体を停止する設定にしました。また、乗車回数、移動距離、乗車時間などの移動データの取得を進めています。
当社は今後、土工事やシールドトンネル工事など、他工種の現場への試験導入も進め、現場敷地での移動に伴う負担を軽減するとともに、工種別に取得した移動データの可視化・分析を進めることで、作業所内での人の移動に伴う課題を抽出し、現場運営の効率化、働き方改革に結び付けていく考えです。
以上
≪参 考≫
UR箱崎南雨水幹線築造工事作業所
現場での電動キックボードの利用状況
導入した電動キックボード
(株)mobby rideの提供する電動キックボード「mobby(モビー)」
同社ホームページ(https://mobbyride.jp/about)より
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参照元:PRESS CUBE