ソニーグループ株式会社 (以下、ソニー)は、「InterAqua 2024 第15回水ソリューション総合展」(2024年1月31日~2月2日、会場:東京ビッグサイト)に出展し、籾殻から生まれた循環型社会に貢献する新素材「Triporous(トリポーラス)」を展示紹介しました。
ソニーが生み出した新素材Triporous(トリポーラス)は、もみ殻から生まれた天然由来の多孔質カーボン素材です。
特許を取得した独特の微細構造により、水や空気の浄化など幅広い応用が期待されています。また、余剰な資源を再生活用することで、循環型社会、地球環境負荷の低減にも貢献しながら、世界に次のブレイクスルーを生み出していきます。
トリポーラスは水中に存在する様々な有機物質を素早く吸着することができ、さらにこれまでの素材では吸着しづらい子分子量の物質の吸着にも優れています。また、トリポーラスはPFAS(Per- and Polyfluoroalkyl Substances 有機フッ素化合物)の吸着にも優れた力を発揮します。多様な種類の PFAS を効果的に吸着できる特性は、今後の国内外の規制に対応するだけでなく、様々な PFAS 汚染の対策技術として大きな役割を果たすことが期待されています。
トリポーラスのPFAS処理に関する詳細は以下のページでご覧いただけます。
https://www.sony.com/ja/SonyInfo/triporous/possibilities/pfas.html
米の籾殻は日本で約200万トン、世界で1億トン以上排出されている余剰バイオマスです。1トンの籾殻から約100kgのトリポーラスが製造可能です。
世界中で大量に排出されている籾殻をリサイクルすることにより、循環型社会やサーキュラーエコノミーの実現に貢献します。
国連食糧機関によると、現在世界で年間4億トン以上*2籾殻を含むバイオマスが焼却によって処理されています。
また気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、バイオマスの焼却は気候変動の原因である温室効果ガスや大気汚染の原因であるPM2.5の発生源となっています*3。さらに埋立処分する場合には、微生物分解によるメタンガスが発生し、焼却廃棄するよりも高い温室効果がもたらされます。
ソニーはトリポーラスの製造におけるライフサイクルアセスメント(LCA)を行うことで、環境負荷の定量化を行っています。
10kgの籾殻から1kgのトリポーラスを製造することは、同じ量の籾殻を償却廃棄や埋立処分する場合と比較して、温室効果ガスの削減とPM2.5の大幅な低減が期待できます。
ソニーは籾殻の新しい使い方としてのトリポーラスを世界に拡げることで、大気汚染の改善と気候変動の緩和に貢献します。
*2出典元:FAOSTAT – Food and agriculture data
*3出典元:IPCC Special Report on Climate Change and Land
世界保健機関(WHO)の報告によると、世界中で21億人の人々が安全な水の確保に苦しんでおり*6、微小粒子状物質PM2.5などの大気汚染の拡大により年間約700万人が死亡している*7と報告されています。
トリポーラスはその独特の微細構造により、従来技術では吸着しにくかった分子量の大きな物質を容易に吸着できる特性を有することに加え、低分子化合物に対しての高速吸着が可能です。
具体的には、大きな有機化合物やたんぱく質、ウイルスなど水中の汚染物の吸着に優れます。
また、PM2.5の原因である揮発性有機化合物(VOC)にも高い吸着性能を示します。
トリポーラスを通じて、世界の安全な水の確保や、大気汚染の改善に貢献します。
*6出典元:2.1 billion people lack safe drinking water at home, more than twice as many lack safe sanitation
*7出典元:7 million premature deaths annually linked to air pollution
新素材トリポーラスを社会実装するために、国内外の様々な研究機関や企業とのオープンイノベーションをグローバルで推進します。
トリポーラスのもつ幅広い応用性を活かし、ファッション、生活雑貨・インテリア、シャンプー・ボディケアなど様々な分野で製品化されています。
■詳細はこちら
https://www.sony.com/ja/SonyInfo/triporous/products.html
出展社 | ソニーグループ株式会社 |
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住所 | 〒108-0075 東京都港区港南1-7-1 |
URL | https://www.sony.com/ja/SonyInfo/triporous/ |
展示会名 | InterAqua 2024 第15回水ソリューション総合展 |
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展示会概要 | 地球規模での水不足・環境問題への取り組みは、持続可能な社会を形成するために喫緊の課題となっている現代において、革新的な技術のみならず、今すぐに取り組むことのできる事例まで網羅する、“持続可能な企業活動を支える水ビジネスの展示会” |
会 期 | 2024年1月31日(水)~2月2日(金) |
会 場 | 東京ビッグサイト |
住 所 | 〒135-0063 東京都江東区有明3-11-1 |
主催者 | 株式会社JTBコミュニケーションデザイン |